男性の妊活に必要な栄養素とは?

男性の妊活の重要性

妊活と言えば「女性が取り組むもの」と思われがちですが、男性も妊活に取り込む必要があります。

WHOの「不妊症の7273カップルの調査」によると、不妊症の原因は、

・男性のみ24%
・男女ともにあり24%

と、不妊の原因の48%が男性にあるという結果が出ています。つまり、不妊症のカップルの48%が男性に原因があるのです。なかなか妊娠できないと思って病院で検査してみたら、男性に不妊の原因があったなんてことも珍しくありません。

妊活は食事から

いざ妊活を始めるとなったら何から始めたらよいのか迷いますよね。まずは普段の食事を見直してみましょう。妊活と食事は次のように関わっています。

精子の健康

食事は精子の生成や健康に直接影響を与えます。特定の栄養素(亜鉛、アルギニンなど)は、精子の質や運動性、数に影響を与えます。

抗酸化作用

食事に含まれる抗酸化物質は、酸化ストレスから身体を保護します。精子が酸化ストレスを受けると、運動率の低下やDNAの損傷が起こる可能性があるため、結果的に男性の不妊症につながってしまいます。必要な栄養を摂取することは、精子の量や質を高めるだけでなく、精子を守ることにもつながるのです。

全体的な健康

健康的な食事は、男性の全体的な健康を維持するのに重要です。健康状態は生殖能力にも影響を与えるので、食事による体重のコントロールや生活習慣病のリスク低減が、妊活にも役立っています。

血流と代謝

適切な栄養を摂取することで血流が改善されます。血流が良いことで生殖器官へ血液が十分に行き渡り、勃起力の維持、改善にもつながります。

男性の妊活に必要な栄養素

具体的に男性に必要な栄養素をご紹介します。

亜鉛

亜鉛は男性の前立腺や精巣に多く含まれており、男性の妊活にはとても重要な栄養素です。精子を作ったり、ホルモンバランスを整えるなどの働きがあります。

亜鉛が不足すると精子量の減少や運動率の低下、EDのリスク上昇などの可能性が出てきます。

亜鉛を多く含む食材
魚介類、肉類、ナッツ、穀類

過剰摂取には注意

亜鉛は生殖機能の維持に欠かせない栄養素ですが、摂りすぎると過剰摂取となり、頭痛や腹痛、吐き気、発熱などの症状が出る可能性があります。

厚生労働省によると、1日当たりの推奨量は成人男性で11mg、成人女性で8mgです。

ビタミンC

ビタミンCとは抗酸化作用を持っています。抗酸化作用とは体内で発生した活性酸素から体を守る働きを言います。活性酸素は老化の原因になったり、細胞や精子を傷つける可能性があるので、抗酸化作用は健康な体を保つには必要な働きです。

ビタミンCは水溶性のビタミンなので尿などによって排出されやすく、継続的に摂取する必要があります。

ビタミンCを含む食品
パプリカ、ブロッコリー、サツマイモ、ジャガイモ、柑橘類

ビタミンD

ビタミンDは骨の成長促進や、カルシウムの吸収促進、血中のカルシウム濃度の調節などの働きがあります。

アメリカの研究では、ビタミンDの欠乏を示す男性は勃起不全(ED)を発症するリスクが高くなるという結果が示されています。また、ヨーロッパではビタミンDが精子の質に関係しているという研究結果が発表されています。

ビタミンDを多く含む食品
魚類、キノコ類、卵、肉類

ビタミンDは日光を浴びると生成される

実はビタミンDは日光を浴びることで生成される栄養素なのです。私たちの皮膚の中にあるコレステロールの一種に、紫外線を浴びることでビタミンDを作り出すものがあります。

日光を浴びることはビタミンDを作り出すだけでなく、体内時計を整えたり、ストレス解消にもなります。直接日光を浴びる必要はなく、カーテンを開けて日光浴するだけでも効果がありますよ!

ビタミンE

ビタミンEもビタミンCと同様に抗酸化作用を持っています。

ビタミンEを含む食品
うなぎ、かぼちゃ、アボカド、アーモンド

オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸は血流改善やアレルギー症状などの炎症を抑える働きがあります。また、精子の運動率を向上に関係すると言われており、妊活中の男性の摂取がすすめられています。

しかし、日本人の若年男女の魚介類の摂取量が近年減少しており、DHAをはじめとするオメガ3の摂取が不足しています。日頃から意識して摂取するようにしましょう。

オメガ3脂肪酸を含む食品
青魚、ナッツ類、なたね油、あまに油

アルギニン

アルギニンは疲労回復のサポートや、成長ホルモンの分泌を促進、脂肪燃焼、筋肉増加に働きかける成分です。体内で合成されるアミノ酸の一種ですが、年齢とともに生成量は減少していき、40歳では10代の頃の半分以下に低下します。なので食事から摂取する必要があるのです。

妊活におけるアルギニンの効果として、血流改善による勃起不全の改善、精子の数の増加、運動率の改善などが挙げられます。

タンパク質を構成するアミノ酸のため、タンパク質の含有量が多い食品に含まれています。

アルギニンを含む食材
肉類、うなぎ、にんにく、大豆

まとめ

食生活の改善は妊活の基本となるものです。妊活を始めたばかりの方、継続している方も今一度自身の食生活を振り返ってみてください。
また、必要な栄養素を食事だけで摂取することはなかなか難しいです。男性用の妊活サプリメントを摂取することで、手軽に栄養がとれるのでおすすめですよ!